借金よりもキャッシングって言った方がかっこいいけど、中身は…

現在では「借金」や「高利貸」などという言葉はあまり聞きません。その代わり「クレジットカード」や「キャッシングカード」と呼ばれています。カード一枚でお金が好きなだけ降ろすことができるのですから便利な世の中になったものだな、などと思ってしまいます。

しかしこれは言葉のロジック、いわば錯覚で、キャッシングやカードローンはイコール借金になるのです。

一昔前に闇金融の業者が若者にカードを作らせて最高限度まで借りるよう命令し、そのまま負債は若者に残ってしまうという事が起きました。あれは若者たちとしては単なる「カードを作ってお金をおろしてバイト代をもらう」という気軽な行為だったのかもしれませんが、明らかにクレジットのことやカードローンのことを知らなさすぎたというしかなかったことだったのです。

このような事件が起きてから「本人確認」や「成人認証」という事が厳しくなったのですが、いまだにこのようなものをかいくぐって事件は起きているのです。ただ、「自分がこんなことにかかわってしまったから」という理由で泣き寝入りしている被害者もいることは確かです。

「カード払いで」などというとかっこいい、というイメージがありますがそんなことはありません。要は「カード会社に借金をして支払います。あとで利子もつきますから」という風にとらえてもおかしくはないのです。そういうところが現代人がなかなか理解していないカードのからくりなのです。

若者にしてみればたった一枚で何でもできる夢のような持ち物、と思ってしまうのかもしれないですし、ポイント制度や何かしらの特典が付けばそれだけでもカードを持ちたくなってしまいます。

しかしここで「自分はなんでカードを作るのだろう」という気持ちで立ち止まる必要があります。もしキャッシングをしなくてもいい経済状態だったりすればキャッシングカード、カードローンはいらなくなります。しかし、ポイントだけ貯めたい、そういう時は「キャッシング機能を抜くことはできますか?」と聞くことだってできるのです。

もしポイントカードだけでいいのであればその場で作ればいいだけの話ですし、キャッシングもついてくるカードであれば断っても構いません。その場で無理に借金を作ろうだなんて思わなくてもいいのです。

「キャッシングは借金とは違うよ。ちゃんと返せば楽勝」などと考えている人に限って将来返済に困ることもあるのです。その時はきちんと昔のことを反省し、今後の金銭管理に生かすことが必要です。

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